雛人形は、大まかに分類すると「衣装着人形」と「木目込み人形」の2種類があります。
多くの方が雛人形と聞いて思い浮かべるのは、おそらく豪華で綺麗な十二単を身につけた衣装着人形の方かと思います。
一方で、木目込み人形の方は、イメージが思い浮かばないという方もいらっしゃるかもしれません。
木目込みという言葉もあまり耳馴染みのない言葉ですが、木目込み人形はその見た目の素朴な可愛らしさから外国人のお客様からも非常に人気のある人形です。
ロビーの装飾は毎月変えています
お客様に四季を感じてもらうためや利用するたびに毎回違う雰囲気を味わってもらうためなど、おもてなしの一環としてホテルではロビーの装飾を毎月変えています。
そして、雛祭りの時期になると、木目込み人形を飾ることにしています。
木目込み人形は、木や桐粉で作られた胴体の溝に衣装の布地の端の部分を差し込んで製作する雛人形のことです。
コロンとした可愛らしい外見や独特の味わいが特徴です。
見た目の豪華さだけでいうと、やはり衣装着人形の方が圧倒的です。
しかしながら、木目込み人形の素朴で温もりが感じられる雰囲気は、和の空間だけでなく、洋の空間にもピッタリとマッチして、ホテルのロビーの落ち着いた雰囲気を損ねることもありません。
また、衣装着人形と違い、衣装が型崩れするようなこともなく、サイズも小さめに作られています。
そのため、比較的扱いやすくて、飾り付けや片付けがとても簡単にできる点においても、ホテルのロビーに飾るのに適しているのです。
日本の縁起物は外国人のお客様に人気です
木目込み雛人形の始まりは、江戸時代中期頃まで遡るとされています。
江戸時代中期から現代まで、脈々と技法が受け継がれてきた日本の伝統工芸品で、独特な芸術性があります。
最近は、日本らしさが感じられるだるまや招き猫といった日本の伝統的な縁起物が外国人のお客様からもとても人気があります。
もちろん木目込み人形もその中の一つで、小さなサイズが持ち運びに便利なこともあり、お土産として購入して帰る外国人のお客様もいらっしゃるほどです。
日本の縁起物の人気の理由は、日本を感じることのできる見た目をしていることが大きいです。
けれども、見た目だけでなく、意味を知るとより一層深みを感じられる点でもうけています。
特に雛人形の場合は、見た目が華やかなことはもちろん、雛祭り自体が女の子の成長や幸せを祝うという世界的に見ても珍しいお祭りであることも興味を引かれるようです。
そのため、ホテルのロビーに木目込み人形を飾ると、外国人のお客様にも大変喜んでいただけます。